関節軟骨が弾力性を失い、すり減り関節が変形し、痛みが出現します。
男女比は1:4と女性に多く見られます
原因は関節軟骨の老化によるものが多く、肥満や遺伝性素因も関与しています。また骨折や靭帯損傷などの外傷や、
化膿性関節炎などの後遺症として発症することもあります
初期では歩き始め等の動作開始時の痛みが見られます
進行すると歩行時全般にわたり痛くなったり、正座が困難になります。
・ 問診
・ 触診などの診察
(圧痛の有無・関節可動域・腫れの有無)
・ レントゲンなどの画像所見
から診断します。
変形だけでなく、半月板損傷などを合併しているケースなどでは、MRIなどを追加することもあります。
・ 日常生活において
1)減量 (体重過多の場合)
2)大腿四頭筋(太もも前の筋肉)を鍛える
3)正座を避ける
・ 投薬:内服や外用(湿布や塗り薬)
・ 注射:ヒアルロン酸などの関節内注射や
PRP注射(保険外診療となります)
・ リハビリテーション:物理療法や
(温熱や干渉波など)
上述の大腿四頭筋訓練などの運動療法
・ 装具療法:サポーターや足底版など
・ 手術療法:人工関節置換術や、高位脛骨骨切り術、関節鏡手術など
半月板は軟骨にかかるストレスを減らすクッションの役割を担っています。
これがケガや加齢性変化で損傷をおこすことがあります。
半月板の大半は血流がなく、一度損傷(断裂)すると修復しないと言われてい
ます。
痛みとともに、曲げ伸ばし時の引っ掛かり感や、ひどくなると急に曲げ伸ばし
ができなくある『ロッキング』を起こすこともあります。
炎症が起きれば膝の腫れ(水がたまる)がみられることもあります。
問診・診察所見から、半月板損傷疑われる場合は、MRIを行います。
1.減量:肥満がある場合
2.運動療法:ストレッチ・大腿四頭筋訓練など
3.注射:ヒアルロン酸など
改善見られない場合は、
4.手術:関節鏡視下半月板切除術(縫合術)
身体の他の組織と同じように骨にも血液循環が必要ですが、
もともと血流障害を起こしやすい場所があります。
大腿骨頭はその代表的な部位で、軟骨で被われた大腿骨頭が
関節内に深く納まっているため血管が少なく、血流障害を
起こすと骨の壊死が引き起こされます。
この為に骨が潰れて(陥没変形)しまい、痛みが出ます。
原因
・特発性(原因不明)
・アルコール性(アルコール多飲)
・薬剤性(ステロイド)
・ケガに伴う二次性
現在年間2000人程度の発症があると言われています。
男性では、アルコール性
女性では、薬剤性
が多いと言われています。
※日本整形外科学会より抜粋
比較的に急に始まる、強い股関節痛と跛行。
比較的ゆっくり進行する変形性股関節症では、
軽い痛みから発症することが多いです
レントゲンは初期では異常を認めないことが多いです。
問診・診察所見から疑われた場合はMRIを行います。
MRIでは、帯状低信号域などがみられます。
・杖使用での負担の軽減・局所の安静
・投薬
消炎鎮痛薬
壊死範囲が広く変形(圧壊)が進行する場合は手術が必要にあります。
比較的若年で、自身の骨を温存す可能な場合
1.大腿骨内反骨切り術
2.大腿骨頭回転骨切り術
比較的高齢で、変形も進行している場合
3.人工股関節置換術
筋力はたがいちがいに並んだ筋繊維の束が収縮してかみ合うと発生します。
ゴム紐と同じで伸ばされながら収縮すると最大筋力が発生します。
その筋力に筋繊維が負けると、「肉離れ」が起こります。
下肢に多く、
・ハムストリング(大腿後面)
・大腿四頭筋(大腿前面)
・腓腹筋(ふくらはぎ)
・内転筋(大腿内側)
が代表的です。
また損傷部位により3つのタイプに分けられます
TypeⅠ:筋膜・筋間・筋実質
TypeⅡ:筋腱移行部
TypeⅢ:腱断裂・付着部
※日本整形外科学会より抜粋
あくまでも診察での目安になります。
最終的にはどのタイプで、どの程度の損傷かによります。
また復帰時期の目安としても使います。
問診・診察所見、
必要に応じ
エコー(超音波)検査
MRI検査
を追加します。
初期は、安静・アイシングを徹底します。
痛みが強い場合は、投薬(内服・湿布など)も行います。
急性期すぎたら、
マッサージやストレッチを開始します。
痛みや可動域を見ながら、復帰プログラムを進めていきます。
※復帰時期の目安
損傷部位 | 治療方法 | 復帰までの期間 | |
TypeⅠ | 筋膜・筋間・筋実質 | 保存療法 | 2週~4週 |
TypeⅡ | 筋腱移行部 | 保存療法 | 約6週 |
TypeⅢ | 腱断裂・付着部 | 保存療法 または手術療法 | 4~6か月 |