関節軟骨が弾力性を失い、すり減り関節が変形し、痛みが出現します。男女比は1:4と女性に多く見られます.
原因は関節軟骨の老化によるものが多く、肥満や遺伝性素因も関与しています。
また骨折や靭帯損傷などの外傷や、化膿性関節炎などの後遺症として発症することもあります
![変形性膝関節症のイラスト🎨【フリー素材】|看護roo![カンゴルー]](https://img.kango-roo.com/upload/images/ki/osteoarthritis-of-the-knee.png)
初期では歩き始め等の動作開始時の痛みが見られます。
進行すると歩行時全般にわたり痛くなったり、正座が困難になります。

・ 問診
・ 触診などの診察
(圧痛の有無・関節可動域・腫れの有無)
・ レントゲンなどの画像所見
から診断します。
変形だけでなく、半月板損傷などを合併しているケースなどでは、MRIなどを追加することもあります。

・ 日常生活において
1)減量 (体重過多の場合)
2)大腿四頭筋(太もも前の筋肉)を鍛える
3)正座を避ける
・ 投薬:内服や外用(湿布や塗り薬)
・ 注射:ヒアルロン酸などの関節内注射やPRP注射(保険外診療となります)
・ リハビリテーション:物理療法(温熱や干渉波など)や上述の大腿四頭筋訓練などの運動療法
・ 装具療法:サポーターや足底版など
・ 手術療法:人工関節置換術や、高位脛骨骨切り術、関節鏡手術など

半月板は軟骨にかかるストレスを減らすクッションの役割を担っています。
これがケガや加齢性変化で損傷をおこすことがあります。
半月板の大半は血流がなく、一度損傷(断裂)すると修復しないと言われています。

痛みとともに、曲げ伸ばし時の引っ掛かり感や、ひどくなると急に曲げ伸ばしができなくある『ロッキング』を起こすこともあります。
炎症が起きれば膝の腫れ(水がたまる)がみられることもあります。

問診・診察所見から、半月板損傷疑われる場合は、MRIを行います。

1.減量:肥満がある場合
2.運動療法:ストレッチ・大腿四頭筋訓練など
3.注射:ヒアルロン酸など
改善見られない場合は、
4.手術:関節鏡視下半月板切除術(縫合術)
関節軟骨が弾力性を失い、すり減り関節が変形し、痛みが出現します。患者様の多くが女性で、その原因は発育性股関節形成不全の後遺症や、股関節の形成不全といった子供の時の病気や発育不全の後遺症が主なもので股関節症全体の80%と言われております。
最近は高齢社会となったため、特に明らかな原因となる病気にかかったことがなくても年齢とともに股関節症を発症してくることがあります。

※日本整形外科学会より抜粋
主な症状は、関節の痛みと可動域制限に伴う機能障害です。
初期はは立ち上がりや歩き始めに足の付け根に痛みを感じます。進行すると、その痛みが強くなり、場合により持続した痛みや夜間痛が出現します。
可動域制限が出現すると、足の爪がが切りにくい・靴下が履きにくい・和式トイレの使用や正座が困難になります。
診断は上記の症状がある場合、単純X線写真を撮って確定します。
初期(前期関節症)では関節が軽度変形しているだけですが、関節症がすすんで初期関節症になると、関節の隙間が狭くなったり(軟骨の厚さが薄くなる)、軟骨下骨が硬くなったり(骨硬化)します。
さらに進行期関節症・末期関節症となると、関節の中や周囲に骨棘とよばれる異常な骨組織が形成されたり、骨嚢胞と呼ばれる骨の空洞ができたりします。
最終的には体重がかかる部分(荷重部)の関節軟骨は消失し、その下にある軟骨下骨が露出します。

※日本整形外科学会より抜粋
まず本症と診断されたらまず負担を減らして、大事に使うということが大切になります。
・内服(痛み止め)
・運動:水中歩行や水泳(平泳ぎは除く)など推奨
・負担の軽減:減量(過体重の場合)・杖やシルバーカーの使用
これでも改善なく悪化する場合、
・手術:人工股関節置換術など

※人工股関節置換術
身体の他の組織と同じように骨にも血液循環が必要ですが、もともと血流障害を起こしやすい場所があります。
大腿骨頭はその代表的な部位で、軟骨で被われた大腿骨頭が関節内に深く納まっているため血管が少なく、血流障害を起こすと骨の壊死が引き起こされます。
この為に骨が潰れて(陥没変形)しまい、痛みが出ます。
原因
・特発性(原因不明)
・アルコール性(アルコール多飲)
・薬剤性(ステロイド)
・ケガに伴う二次性
現在年間2000人程度の発症があると言われています。
男性では、アルコール性
女性では、薬剤性
が多いと言われています。

※日本整形外科学会より抜粋
比較的急に始まる、強い股関節痛と跛行。進行すると関節の動きが悪くなることもあります。
比較的ゆっくり進行する変形性股関節症では、軽い痛みから発症することが多いです.。
レントゲンは初期では異常を認めないことが多いです。
問診・診察所見から疑われた場合はMRIを行います。
MRIでは、帯状低信号域などがみられます。

・杖使用での負担の軽減・局所の安静
・投薬:消炎鎮痛薬など
壊死範囲が広く変形(圧壊)が進行する場合は手術が必要にあります。
比較的若年で、自身の骨を温存す可能な場合
1.大腿骨内反骨切り術
2.大腿骨頭回転骨切り術
比較的高齢で、変形も進行している場合
3.人工股関節置換術

筋力はたがいちがいに並んだ筋繊維の束が収縮してかみ合うと発生します。ゴム紐と同じで伸ばされながら収縮すると最大筋力が発生します。その筋力に筋繊維が負けると、「肉離れ」が起こります。
下肢に多く、
・ハムストリング(大腿後面)
・大腿四頭筋(大腿前面)
・腓腹筋(ふくらはぎ)
・内転筋(大腿内側)
が代表的です。
また損傷部位により3つのタイプに分けられます
TypeⅠ:筋膜・筋間・筋実質
TypeⅡ:筋腱移行部
TypeⅢ:腱断裂・付着部

※日本整形外科学会より抜粋
あくまでも診察での目安になります。
最終的にはどのタイプで、どの程度の損傷かによります。
また復帰時期の目安としても使います。

問診・診察所見、
必要に応じ
エコー(超音波)検査
MRI検査
を追加します。


初期治療の基本は、「RICE」になります。
・Rest:休息
・Ice:冷却
・Compression:圧迫
・Elevation:挙上
受傷早期にこれらをしっかり行い、痛みと腫れを制御します。その後ストレッチを開始します。
また先進治療として、PRP療法が行われることがあります。自己血液から濃縮した血小板を注射し、成長因子が組織修復を促進することがわかっており、中等症以上の症例で復帰時期の短縮が報告されております。
※現在肉離れに対してのPRP注射は当院では行っておりません。
不完全な状態での復帰は、最受傷のリスクが高くなります。
奥脇分類(後述)はあくまでも目安になりますので、個個の状態把握が重要になります。柔軟性の獲得(回復)と段階的に負荷をあげることが重要です。
※復帰時期の目安
肉離れの程度の判定には、奥脇分類がよく用いられます。MRIにて「どこが」「どの程度」を判定し、復帰時期を推測します。
| 競技復帰目安 | 競技復帰目安 | 競技復帰目安 | ||
| タイプ(損傷部位) | 代表的な部位 | グレード1(わずかな損傷) | グレード2(部分断裂) | グレード3(完全断裂) |
| TypeⅠ | 筋繊維部(筋腹・筋間・筋膜) | 平均1.6週 | ||
| TypeⅡ | 腱膜部(筋健移行部を含む) | 平均2週 | 平均6.4週 | 平均9.8週 |
| TypeⅢ | 骨付着部(坐骨・腓骨・脛骨付着部) | 3ヶ月程度(主に保存療法) | 4〜6ヶ月(保存or手術) | 術後4~6か月(主に手術) |
※数値は奥脇らのJISS分類に基づくハムストリングス大腿二頭筋247例の平均復帰期間を引用しています
前十字靭帯は大腿骨と脛骨(すねの骨)をつないでいる靭帯の一つです。
役割は、
①大腿骨に対して脛骨が前に移動しないように制御する
(前後方向への安定性)
②捻った方向に対して動きすぎないように制御する
(回旋方向への安定性)
の2つがあります。
前十字靭帯損傷を起こすと、前後方向・回旋方向への不安定性(関節が緩い)が発生します。
初期は、疼痛・出血に伴う腫脹が見られます。
膝関節の不安定のため、膝がガクッと外れるような「膝崩れ(giving way)」がみられることがあります
階段を下りる・ジャンプの着地などで起きることが多いです。

※ジョンソンアンドジョンソン社(株)より抜粋
診察所見
・関節の腫脹(関節内出血)
・関節不安定性(主に前後方向)
診察から前十字靭帯損傷が疑われる場合、MRIを行います。
初期は、アイシングを徹底します。
その後、伸展制限(膝が伸びない)があれば、関節可動域訓練を行います。前十字靭帯が断裂すると、自然にくっつくことはありません。
しかしご年配の方・スポーツをされない方は、膝周囲の筋力トレーニングや、サポーターで治療すること可能です。
若い方・活動性の高い方・スポーツをされる方は手術を行うことが、多いです。
手術方法は他の靭帯や人工靭帯を利用した靭帯再建術が行われます。